クロアチア・シベニク　裏路地のドーナッツ

2012-07-06

碧いアドリア海に面した小さな町シベニク。
海から続く斜面にひっそりと中世の佇まいが残っています。
この街の一番の見どころは世界遺産の聖ヤコブ教会。クロアチア・ルネッサンスを代表する建物。
１９９１年の内戦でかなり損傷を受けましたが、携わる人の地道な努力で完全に復元しました。
レンガや木の補助材を使わずに、石だけで作られいる教会では世界で一番大きいそうです。

中でも礼拝堂の天井の石造彫刻は必見。作者ジョルジュ・オルシーニの鬼気迫る情熱を感じます。
光の屈折で薄いオレンジ色の染まる礼拝堂、そして彫刻が作る陰影が神秘的で思わず見とれてしまいます。

スピリットやドブロブニクのように観光客が大勢押しかける街ではないので、夏のピークでも人影はまばら。斜面に張り付くように建てられた家々の路地に入ると中世の街に迷い込んだかのよう。白い建物と強烈な日差し、そして路地の隙間から時折見せるアドリア海の碧との絶妙なコントラストに旅情をくすぐられます。

さて、この街の小さな広場に揚げ菓子の屋台発見。この地方の特産であるアーモンドをふんだんに使ったドーナッツをその場で揚げて売っていました。香ばしい匂いに誘われて１パック買って早速食べ歩き。これが美味しい。アツアツでふわっとしてアーモンドが香ばしい。
子供の時に食べたお菓子のようで素朴な味が妙に懐かしく感じました。街を一周してまた屋台に戻りもう一つ購入。屋台の女主人もニコニコ顔でドーナッツ１つおまけしてくれました。