食材の宝庫　イストラ半島

クロアチアで最も大規模なローマ遺跡が残されている町、プーラ。中でも有名なのが一世紀に造られた円形競技場。二十ヵ所の入り口があり、高さは三十メートル、楕円形の壁の直径は百三十二と百五メートル、観客二万三千人を収容し、世界六位にランキングされるほど大きい。ここでグラディエーターとライオンの殺し合いや、海戦ショーなど、当時のあらゆる種類のエンターテイメントが上演された。

イストリア半島西岸に位置するポレチュはローマ時代からイストラ半島の政治的中心地として栄えてきましたが、現在もイストラ半島のリゾート地としてにぎわっています。
ポレチュにあるカトリック教会の聖堂、エウフラシウス聖堂とその周りにある洗礼室や大司教邸宅の鐘楼などを含む司教建造物がUNESCO世界遺産に登録されています。初期キリスト教大聖堂複合建築群がほぼ完全な状態で保存されていることはとても貴重で、中でも教会内のモザイク画は黄金に輝き、世界でも優れたビサンティン芸術の一つだとされています。

ローマ時代から続く海洋貿易の拠点リエカ。
1982年からク毎年開催される「リエカ・カーニバル」はクロアチア最大規模のカーニバル。
毎年国内外から100以上の団体が参加するこの仮装カーニバルは、クロアチア最大規模の国際カーニバルであると同時に、クロアチアの文化遺産でもあります。現在は、世界で3番目に大きな国際的なカーニバルへと成長し、2007年には「世界で最もエキゾティックなイベント24」にもランクインしました。

丘の上に建つ聖エウフェミヤ教会を中心として、旧市街が広がっているロヴィニの街並み。まるで海の上に浮かんでいる島のようなロヴィニ。
入り組んだ細い路地が多いですが、上へ上へと登れば聖エウフェミヤ教会にたどり着くので迷うことはありません！このような街並みとなっているのはヴェネツィア共和国（1200年代～1700年代）がロヴィニをイストラの重要都市のひとつとして城壁を巡らせ、要塞とした背景があります。その為、現在もロヴィニにある城門にはヴェネチアのシンボルが刻まれています。

イストラ半島に位置するモトブンは、人口1,000人程の小さな町ですが、トリュフの森に囲まれ、霧につつまれたその姿は凄く幻想的です。まるでおとぎの国に来たような・・・そんな気持ちになります。グルメ好きにはもってこいの町でもあります。
クロアチアの多くの観光地はアドリア海に面し、リゾート感覚な場所が多いですが、このおとぎの町を訪れた方は、その美しさに感動することでしょう。移動手段がバスしかなく、観光地としての発展はまだまだですが、それ故に今までも変わらず幻想的な佇まいのまま残されてきた気もします。時には周りの森が霧に覆われ、まるで天空に浮かんだ町にいるような気になります。

夏には多くの欧米人がリゾート地を求めやってくるオパティヤ。古くからオーストリア皇帝などが別荘を建てたことから始まり、現在も多くの別荘地がところどころに建っています。
建物もオーストリア色やイタリア色の強い色合いとなっており、そのカラフルな街並みはどこか別の国に来たような感じさえします。